5月 142013
 

私たちは「地盤」について考えます。
地盤・・・よく耳にする言葉です。地面の下で建物を支える、まさに盤石であるべき存在です。

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しかし、東日本大震災の際には東京湾岸で 有名な、浦安のテーマパーク近くの高級住宅地辺りの地面が液状化し、家屋が傾いたというニュースが大々的に報じられました。その際「砂上の楼閣」という表現を耳にしましたが、実は専門的な分類で「砂質地盤」であったのは事実です。

ただ、液状化現象というのは複雑で、傾く理由が砂質地盤と直結している訳でもありません。

 

そんな中、明治時代の古地図や地盤についての図面などが、注目されているとも聞きました。 こちらは以前から、大地震の際に必ず問題視されていましたので、興味を持つのは当然の流れだと思います。 そこで、ちょっと古い地図を見てみましょう。

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(財)日本地図センター 地図で見る東京の変遷Ⅰ(明治30年頃) (株)建築知識 地震に強い「木造住宅」の設計マニュアル  より抜粋・共に絶版

100年以上前、明治30年頃の東京西北部・現在の中野駅近辺の地形図です。 (わかりやすいように水田が緑色に着色されています。) 中央左に中野駅を示してありますが、これは当時「甲武鉄道」と呼ばれていた現在のJR中央線上にあります。中野停車場というレトロな文字が見 えます。
その下方(南側)が現在も同じ「青梅街道」で、周辺に「中野村、本郷村」の文字が見えます。駅北側には「上高田村、新井村」も見え ます。村だったんですね・・・ そして少し分かりにくいですが、白い部分の表記の多くが、畑・茶畑・桑畑なのです。

これらを昭和期から活用されている、土地条件図等と重ね合せ て見てみますと、見事に合致します。

「土地条件図」はハザードマップの参考になったり、現在の地盤を知る上で参考にされているものですが、100年 以上も前の地図から脈々と受け継がれた状況が理解できます。
河川を中心に水田(緑色)が広がり、その辺りの地盤は比較的軟弱とされています。逆に畑の中心辺りは、現在も比較的安定した地盤の部類に分 かれています。それぞれの地盤に合せた、建築やメンテナンスが考慮されて良いかと思います。

東京都中野区周辺にお住まいの方々は、現在の我が家がこの地図からど の辺に当たるのか、参考になるでしょうか?
今日は大雑把な話でしたが、足元の大切な話でした。
「地盤から考えた住いの相談」・・・ 一度、私たちに相談されると、良いヒントが見つかるかと思います。

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